生産性向上は「業務の見える化」から。raainが始めた工数分析の取り組み

「忙しい!」「この業務には時間がかかる」など、日々仕事をする中で、業務にかかる時間をなんとなく感覚で捉えていませんか?

しかし、実際に工数を記録してみると、「何に、どれくらいの時間を使っているのか」が数字として見えてきます。これまで感覚でしか捉えられなかった業務の実態を具体的に把握することで、改善すべきポイントも見つけやすくなります。

raainでは現在、こうした「業務の見える化」を起点に、生産性向上に取り組んでいます。今回は、その背景とraainが実践している具体的な取り組みについてご紹介します。

生産性向上に取り組む背景

業務量が増える中で、これまでと同じやり方を続けながら、単純に業務を早く進めるだけでは、生産性向上にも限界があります。

「生産性向上」と聞くと、AIや新しいツールの導入をイメージするかもしれません。しかし、どれだけ便利なツールを導入しても、そもそも「何を効率化すべきなのか」が分からなければ、十分な効果は期待できません。

だからこそraainでは、AIやツールの導入を目的とするのではなく、まず現在の業務を正しく把握することから始めました。

日々の業務の中には、当たり前のように行っている定型作業や、複数のツールを行き来しながら進めている作業など、実は多くの時間がかかっていても気づきにくいものがあります。一方で、どの業務にどれだけ時間を使っているのかが見えていなければ、「どこを改善すべきなのか」「何を効率化すべきなのか」を判断することも難しくなります。そこで私たちは、生産性向上の第一歩として、業務そのものを「見える化」することから取り組み始めました。

「何に時間を使っているか」は意外と分からない

日々の業務に追われていると、「今日は忙しかった」「この業務に時間がかかった」と感じることはあっても、実際にどの業務に、どれだけの時間を使っているのかを正確に把握するのは簡単ではありません。

また、業務にかけている時間は、本人の感覚だけでは判断しづらいものです。「時間をかけていると思っていた業務」と「実際に多くの時間を使っていた業務」が異なるなど、感覚と実際の工数にはズレが生じることがあります。だからこそ、まずは感覚だけで判断するのではなく、実際の工数を記録し、データとして捉えることが重要だと考えました。

そこでraainでは、「忙しい」「時間がかかる」といった感覚をそのまま判断材料にするのではなく、実際にかかった時間を記録することから始めました。工数を「見える化」することで、これまで感覚だけでは気づきにくかった業務の特徴や、改善のヒントを見つけていきます。

raainで実施している工数記録

raainでは、業務の実態を正しく把握するため、日々の業務を記録しています。

単に「請求業務」「案件対応」といった大きな括りで管理するのではなく、実際に行っている作業単位まで細かく分類し、1分単位で工数を記録しています。

例えば、請求業務であれば、「請求書の作成」「内容の確認」「営業さんへの連絡」「保管対応」といったように作業を分け、それぞれにどのくらいの時間がかかったのかを記録します。

このように業務を一定の粒度まで分解することで、「請求業務に時間がかかっている」という大まかな把握だけではなく、「請求業務の中でも、具体的にどの作業に時間を使っているのか」まで見えるようになります。

また、短期間の記録だけでは、その日の忙しさや一時的な業務量によって結果が変わってしまいます。そこで、工数を継続的に記録し、一定期間にわたってデータを蓄積しています。

日々の記録を積み重ねることで、特定の日の状況ではなく、「普段どの業務に、どれくらいの時間を使っているのか」という業務全体の傾向を捉えることができます。

【工数記録のイメージ】

  • 10:00~10:08 ダブルチェック
  • 10:08~10:10 連絡
  • 10:10~10:20 請求書作成
  • 10:20~10:30 名刺入力

このように蓄積したデータをもとに、業務の偏りや時間のかかっている作業を見つけ出し、今後の改善につなげていくことを目指しています。

工数記録の目的は「管理」ではなく「改善」

工数を記録すること自体が目的ではありません。raainが工数管理に取り組む目的は、業務の実態を可視化し、そこから具体的な改善につなげることです。

蓄積したデータから、例えば次のような業務に着目します。

時間がかかっている業務多くの工数を必要としている業務を把握し、進め方や手順に改善の余地がないかを考えます。
繰り返し発生している業務日々繰り返し行っている定型業務を把握し、「本当にこの作業が必要なのか」というところから業務そのものを見直します。
属人化している業務特定の担当者に業務や知識が集中していないかを確認し、標準化や分担につなげます。
AIや自動化できそうな業務定型的な作業や手作業に多くの時間を使っている業務を見つけ、AIやツールを活用した効率化を検討します。

このように、工数データは「誰が何時間働いたか」を管理するためだけのものではありません。業務のどこに改善の余地があるのかを見つけるための材料として活用しています。「なんとなく大変」「忙しい気がする」という感覚をデータに置き換えることで、改善すべきポイントを具体的に捉えられるようになります。そして、課題が見えて初めて、「この業務はなくせないか」「もっと簡単な方法はないか」「AIやツールに任せられないか」といった、次の改善を考えることができます。

現在は蓄積データを分析中

日々の工数記録を継続することで、一定量のデータが蓄積されてきました。現在は、蓄積したデータをもとに、業務ごとの時間配分や、どの業務に改善の余地があるのかを分析しています。

「どの業務に多くの時間を使っているのか」「繰り返し発生している業務は何か」「効率化できる作業はないか」など、さまざまな視点から業務の実態を捉え、改善ポイントを探しています。

今後は、分析結果をもとに、工数・発生頻度・改善による効果などを踏まえて優先順位をつけ、具体的な業務改善やAI・ツールの活用につなげていく予定です。

工数記録は、データを蓄積することがゴールではありません。蓄積したデータから課題を見つけ、実際の改善につなげていくこと。それこそが、raainが工数分析に取り組む目的です。

現在、raainでは次のステップとなるデータ分析を進めています。これからどのような業務課題が見えてくるのか。そして、そこからどのような改善につなげていけるのか。今後も、取り組みの結果や具体的な改善事例へつなげていきます。

次回予告|分析から見えた課題を、具体的な改善へ

工数を記録し、業務を「見える化」した先には、どのような課題が見えてくるのでしょうか。

10月は、蓄積した工数データの分析から見えてきた課題と、その中から改善対象として選定した業務をご紹介します。さらに、見えてきた課題に対して「何を、どのように変えていくのか」、具体的なアクションプランについてもお伝えする予定です。

「記録する」から「改善する」へ。 raainの生産性向上に向けた取り組みは、次のステップへ進みます。